七代目当主・七花 その六
１０月 親王鎮魂墓
先月思わぬ展開を迎えた八九寺家の１０月です。
雪さん…まさか氏神になるなんてな…。本当吃驚したよ…。
後でどこかにまとめておきたい八九寺さんちの氏神に関するルール
・一族本人が生前の意思・記憶を保ったまま氏神になる。
・氏神になれそうな子に対しては寿命月にこっそり内示（内示？）がある。
・家族に相談しても構わないが、本人が承諾／拒否を決める。
…という感じかな。
それでは地上サイドに戻って鵬喜ちゃんの指導の結果。
中々いい感じに上昇しています。教え方下手そうなんだけれどな…なのかは鵬喜ちゃんに対してはそんなに見栄を張らずにいられるのかも（良い意味でっていうより、彼女を自分よりも下に見ている所がありそう）。
なのかも実戦部隊に編入ですが、特にコメントありませんでした。うーん、下手に何か言うとむくれそうって思ったんだろうか…。兎も角もこれで八世代目全員討伐に行ける事になります。
ここで「心渡」の継承。
Twitterにこそっと載せた小話にあるように、鷹比等に預けてあったものを鵬喜ちゃんに渡した…という展開かな。
故人の思い出にしたって、鷹比等の方が雪さんとの付き合いはずっと長い訳だしね…。色々な感情を飲み込んで娘に渡すんだぜきっと…。
雪さん…！氏神になって八九寺家を見守ってくれるだけでなく、連続攻撃の福効果まで残してくれるとか…神か！（今や本当に神）
天界に足向けて寝られねえなコレ…。
観音母さまもう一回拝んでおこう。何なら何回も拝もう。真宵ちゃんよりご加護がありそうだぞ（おい）。
奥義の欄が埋まって嬉しい鷹比等。
だけど健康度は回復しないのは勿論の事、下がり幅が今までで一番大きくなりました。これ何もなくても自然減少していたタイミング…かなあ。粉雪が居なくなって、しかも氏神にまでなってそれは落ち込むだろうけれど…。でももう少し元気で良いんだよ？
七花は健康度１００を維持。むしろこの子の健康度がこれから下がるの？奥義打っても毎回ケロッとしているのに？全く想像出来ないんだけれど。ずっと元気だったらいいのに。
改めて鵬喜ちゃん、そしてなのかの初陣となります。最初は一応後ろに配置だけれど、二人共直ぐに前列に出せそうだな。何なら鋼矢も前に出ても大丈夫な気がする。
引率はまだ元気な七花にお願いします。
お留守番の鷹比等は漢方を。取り合えず口の中に突っ込んどけば何とかなる方式を貫くんだ（笑）。６２まで回復。
「鋼矢！私はお前より強いんだから！よく見ておいてよ！」
「そうか。うん、なのかは強いなあ」
「…まだ討伐前でしょ！馬鹿にしてんの？！」
（なのかが）大騒ぎしつつ、討伐隊は七世代目がお世話になった親王鎮魂墓へ！
赤い火は無かったけれど、今回はあくまで鵬喜ちゃん、なのかを鍛えるのが主眼だからね…。
で、此処でプレイヤー、肝心な事に気付きます。このメンバーは誰も陽炎が使えない！っていうか七花が未修得！
補助系に関しては粉雪と鷹比等に任せっきりだったもんな…。この時点で携帯袋に入っている結界印は２つ…（技力が心許無くなった時の予備として入れっぱなしになっていたもの）。取り合えず八九寺さんち、このタイミングでのリセットは有りとしているので（装飾品や道具を忘れた時とか）一瞬悩んだのですが、今回は鍛錬がメインだし、鵬喜ちゃんもなのかもかなり強いしね…くららと併用で大丈夫だろうとこのまま短縮ルートで地下二階へ進みます。
八世代目の進言。
手堅くまとめた感のある鋼矢と鵬喜ちゃん。そしてパパでも鋼矢でもなく同じタイミングで初陣の鵬喜ちゃんに鏡を向けるなのか。何かこう…“私が見ていてあげる！”っていう一寸上から目線を感じてしまうんだよな…。
続いて成長シーン。
鵬喜ちゃんは本当風・水に特化しているな。なのかも悪くないけれど、鵬喜ちゃんに比べると小さくまとまっている印象。土の上昇は悪くないけれど、これも鋼矢よりは…という感じで、うーん、見栄っ張りとしては不本意な結果か…。だけどまだこれからだしね！
燃え髪チームとは危なげなく戦えるので、軽足チームに挑みます。
ってな訳で華麗な飛び蹴りを喰らえ！良いダメージ！
鵬喜ちゃんは白浪。
心の炎は全く燃えていないけれど、やる気が無い訳ではない鋼矢。
前からその傾向はあったけれど、徐々に雑魚瞬殺マシーンと化しているなこの子。ツブテ吐きと相性のいい大筒士の凶悪ぶりを見た気がする。
子供達が順調に順調に成長している中、鵬喜ちゃんが…。
奥義復活！
いや…うん。鵬喜ちゃんの風と水に特化した成長からしてありだと思っていたけれど、初陣で復活させちゃうんだ…。初陣で奥義復活せたのは鷹比等もそうだったけどな…。ただ、パパは其処に至るまでに異様な集中力で鍛錬を続けて成し遂げたって経緯があるけれど、この子の場合、本当に“やってみたら出来た”って感じなんだよな…。
早速使ってみたくてウキウキしている。
でもここは通常攻撃で良いんじゃね？と攻撃させてみたら「心渡」の連続攻撃が発動するという。無自覚チートと化した鵬喜ちゃん。
なのか…これは相手が悪いから…君が弱いんじゃないから…。
更に鵬喜ちゃん、疾風剣粉雪も復活！
あと鋼矢の技土スゲエ。
「あ、雪姉ちゃんの技！」
「…もしかして奥義？」
「うん。粉雪さんが指南書に書き加えてくれていて、出来そうだなって気がしていたんだけれど、本当に出来たみたい。嬉しいなあ」
「そ、そうなんだ…」
怒槌丸なら其処まで重くないけれど、回復も忘れない優しい鵬喜ちゃん。
心火の伸びが止まりそうな鵬喜ちゃん。奥義復活させてもう満足してませんか？もっと頑張っていいんだよ？
一方なのかは心風が瀕死…この子は本当に頑固っぽいな…。それと、この展開が結構ショックだったのかも…。
先にも書いたように、なのかって鵬喜ちゃんの事を少し下に見ているというか、自分が確りして、のんびりし過ぎているこの子を守るんだ。そんな私は凄い！みたいに考えていました。
それがあっさり鬼を倒すし、ひょいッと奥義は復活させちゃうし、それでいて当人は何時もと変わらずおっとりニコニコしているし…。勿論なのか自身も強くなっているけれど、鵬喜ちゃんが更にその上を行っているような印象を受けちゃうよね…。
そしてここから何故か黒ズズチームと戦っている討伐隊。
場所は四面の階段近くで、黒ズズ編成に取り囲まれる事態になってしまいました。せっかくここまで来たら宝箱開けていくか…と気楽に進んだらこんな事になるんだぜ…。
操作が下手にも程があると頭抱える状況ですが、物語的な展開で行くと、なのかが一人で突っ走って行っちゃった感じ。同世代の先輩で（一方的にライバル視している）鋼矢よりも私の方が出来ると証明する筈の初陣で、鋼矢どころか自分よりも弱いと思っていた鵬喜ちゃんにも劣るんじゃ…っていう焦りがなのかに無茶な特攻をさせそうなんだよね…。
「私は弱くない…鋼矢や鵬喜ちゃんより強いんだ…！」
「なのかちゃん？」
ただ、これマジでヤバい！最初に気付いたように、このチームには誰も陽炎使いがいない、結界印２個はとっくに無くなっているし、金色館で使い切って以降引波のお守りを補充していない…！
出し惜しむ理由は無い。兎に角大将を倒す為に双光斬…！
鵬喜ちゃんの優しさが今は刺さる。この子、なのかのプライド自分がズタズタにしている事に全く気付いてないんだろうな…。
ヤメテ…本当にヤメテ…！
土々呂連発される中、全体を薄く回復するより術攻撃に弱い鵬喜ちゃんを優先回復は中々賢い進言か。
物語的な所だと、鋼矢はなのかの性格見抜いていて、此処で自分が回復したりすると余計意固地になる…とか考えたんだろうな…なんて思いながら進言採用したらこれがミス！
この後黒ズズの直接攻撃がなのかに飛んできて戦闘不能…！
先の討伐で手に入れた養老水…無い！
そうだ養老水は使う事ないだろうボスに挑む時まで置いておこうって蔵に仕舞ったんだ…！他は気にしてなかったのに何で養老水だけ動かしたんだよ馬鹿…！
此処で完全にテンパったプレイヤー。黒ズズとの戦いが続きます。
背後から強襲じゃなくて良かった…なんて思う余裕もありませんでした。なのかには念の為後列に下がってもらったのを嘲笑うかのように、前列の七花・鵬喜ちゃんが集中的に狙われ…。
鵬喜ちゃん、そして隊長の七花が戦闘不能で強制敗走…！
この瞬間、脳裏を過ぎったのは七花が戦死する…！でした。
ところが次に飛び込んできたのがこのシーン。
あれ？当主様ちょっと顔色が…じゃない？本当に？七花助かったの？体の値の上昇鈍っていたのに？凄いなお前。流石健康度一桁で生き残った扇ちゃんの子孫だよって、下がったテンションが一気に上がりました。だって１歳６ヶ月の七花が助かったなら、もっと若い二人は大丈夫に決まっている！って、物凄く安心しました。
でも…それが全く根拠がない安堵だってすぐに突き付けられるんだ…。。
え…？
反魂…？え、鵬喜ちゃん？鷹比等？
何でだ…？何でこうなるんだ…？
単なる鍛錬だった筈なのに…何でこんな…反魂の話になっているんだ…？
自分達が何度も足を運んだ場所で、子供達を鍛える為に出かけた皆がボロッボロで戻って来て驚いただろうけれど…だけど、うん…これまでだって七花や粉雪を助ける為に健康度ゴリゴリ削って連弾弓打ってた鷹比等だもんな…。
もしかしたら、これも、彼の中ではその延長。何時も家族の為に行動していた鷹比等の最後の行動が、他でもない娘の為に命を投げ出すっていう選択をさせて…。これで鵬喜を助けられるんだからやって当然って、何時もと変わらない様子なんだろうな…。
これを断れる訳ないじゃないかよ…。
七世代目の長男・鷹比等。
パパ足利に似ず、技土や体土など防御に関する値が致命的で、正直うわっと思ったのですが、幸い体水が伸びてくれたので、打たれ弱さは十分カバー出来ました。更に各風の値が高め＆体火高めで攻撃に関しては申し分なかったです。
そしてこの風の高さが如何無く発揮された結果として、初陣で復活させたのが連弾弓扇。
健康度の消費が激しい為連発が出来ないものではあったものの、やっぱり威力は段違いで、ボス戦でのダメージソースとなってくれました。おかげで鷹比等の健康度は毎回下がっているのが定番…。ただ、其処に悲壮感は一切なかったんだよな…。
自分の技術に高い矜持を持っているけれど、其処に振り回されないメンタルの強さがあるというか…そういう意味ではパパ足利よりも祖父の学に気質が似ているのかもしれません。
加えて足利の戦死も彼の戦い方に大きく影響しているのかな、と思います
目の前で踏み潰されて、あっけない位に無惨に殺された父親の姿は脳裏に焼き付いた筈。だからこそ、鷹比等は家族を死なせたくないし、その為には自分の健康度を真っ赤になるまでに減らして戦う事を厭わない子なったのかな…。
家族を守る為に使ってこその奥義で、その為なら自分を削るのは当然と考えている鷹比等。
一歩間違えれば守る事に執着するばかりの危ない子になりそうだけれど、鷹比等はちゃんと踏み込んじゃいけないラインを見極めているような余裕もありました。これ以上やったら危険っていうラインは絶対に超えない。
これは多分、同世代の粉雪や七花のお陰なんだろうな…。っていうか彼は粉雪が好きだった。常に彼女に鏡を向けていた（笑）。
この二人、何か劇的な事があったとか、そういう訳でもなく、普段もべたべたしたりせずお互い好きな方を向いている感じで、でも関係を問われると、え？付き合っていますけれど？って答えるような間柄（粉雪も、うん、付き合っているって答える）。粉雪が攻撃されると高確率で攻撃した相手に連弾弓進言して来たからな。
此処が気質が似ているじーちゃん学と違う所というか、学って割と自分自身の事は二の次三の次だけれど、鷹比等は分かっているんだ。自分に何かあると、悲しむ人がいるって…寿命は仕方が無いにしても、そうじゃない死に方をしたら粉雪や七花が苦しむって分かっていたんだよ…。だから皆で墓に潜っていた時だって、ちゃんと周囲を見ていた。連弾弓が兎に角目立つけれど、七花をきちっと補佐してくれていたのも鷹比等なんだよね…。だからこそ七花は思う存分薙刀を振るっていられたんだと思う…。
守る為に全力は尽くすけれど、決して自分の命を危うくするような事はしない。寿命を縮めるような事はしない。
これまで決して踏み越えなかったラインだけれど、鷹比等は踏み越えました。残された家族が辛い思いをするって分かっていても…。他でもない家族、自分の娘を助ける為に…。
だけど、鷹比等…駄目だ…それを言っちゃ駄目だ…。
（今回は自分が何とかするから大丈夫だ。これからは大きな怪我もなく病気もせず最後まで）丈夫でいてくれって…子供の為に命を投げ出した後にそんなストレートに気遣うとか…泣くしかないだろ…。
ただ、それだけで十分ですよ。
（だけど、凄く、苦しいよ）
リアルに涙腺緩んだ所で…。
…え？（二回目）
本当かこれ？雪さんに続いて二人目の推挙？鷹比等が？無理だと思ってたのに。
だからこそ粉雪の氏神昇天に悩んで、いやだけどここで鷹比等と道を違えたって雪さんは家族の為に歩み続ける筈だって氏神にさせた（なった）のにそんな運命ねじ伏せるような真似をするのかお前。一気に涙引っ込んだわ。
しかし…氏神に関する事は寿命月に本人に内密で伝えられ、本人の意思で氏神になる／ならないを決定するって決めておいて、もう早々と寿命月前に亡くなる子が出てきてしまうとか…。
これに関しては後程考えるとして、まずは能力を見てみます。
で、氏神名に破戒神（笑）。お前泣かせに来ているのか笑わせに来ているのかどっちなんだ。
まあ通常攻撃にしろ奥義にしろ攻撃力抜群で、数多くの鬼を誅殺してきたからな…その辺の経緯を買われた感じだろうか。人畜無害そうに見えてかなりヤバい奴だってバレているぞ鷹比等。
素質については父系技土・体土はちゃんと足利の良い方を引いていたことが判明（短いのは野分ノ前さま由来だったのか…）。攻撃に関する所はかなり高いのに、防御に関する所にヤバいのを持っているのが鷹比等らしいよね…。しかも技土と体土は鵬喜ちゃんにも受け継がれているからな。
いや、ここまで色々言っておいてなんだけれど、氏神名とか素質とか如何でも良いんで！氏神にするんで！行ってこい鷹比等…！雪さんが待っているぞ…！
寂しいけれど、鵬喜ちゃんが助かって良かった。鷹比等も氏神になれて良かったって思っていたら、まだ終わらなかった。
完全に油断していた。
な、ん、で…？
本当にこれ何で？！１歳６ヶ月の七花が生き残って、３ヶ月の鵬喜ちゃんと２ヶ月のなのかが死亡判定回避出来なかったの何で？しかも鵬喜ちゃんは鷹比等が反魂してくれたお陰で助かるけれど、なのかは駄目なんだよ。親である七花が当主だから…。
父親が助かったから…だから娘が死ぬしかないって…本当に何だこれ。何なんだこれ…。
正直な所、七花そっくりのステータスで、それでいて七花にある柔軟性がなくて（心水も風も低い）…何か扱い辛いなって思ってたよ？だけどさ、なのかは確かに見栄っ張りだったけれどさ、だけど“字が上手”って言われたいが為に必死で字の練習をするような、褒められる為に、見栄を張る為に、努力する子でもあったんだよ…。不器用だったけれど、鋼矢や鵬喜ちゃんみたいな派手さは無くても、着実に強くなっていく子だった筈で。なのに…。
こんなに早く、死んでいい筈がないじゃないか…。
システム的な所で言ってしまえば、亡くなる順番（死亡判定）は当主→年齢順だからなのかが最後になるのは当然なんだけれど、だけど、物語的な展開でいえば、彼女が倒れたのが最後になったのは、それこそ“見栄”だったんだろうな…。自分の所為で危険な目に合わせてしまった皆がちゃんと助かるのを確認して、それからやっと倒れられたんじゃないかって気がする。ずっと耐えてたんだろうな…。
そんな彼女が、最後の最後に見栄も矜持もかなぐり捨てて、こんな事を…願ったんだよ…。
せめて、願うだけでも。
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