四代目当主・今日子 その九
６月 鳥居千万宮
今日子さんの健康度は更に低下し３０を切ってしまいました。
今月がラストか…。
２歳以上を引けば子供に会えるかも…と思っていましたが、その可能性はなくなりました。ただ、今日子さん的にはほっとしているかもしれないな、と感じます。
これは四世代目全員に言える事ですが、この子等、大江山での出来事を克服出来てないんだよね…。何度も繰り返していますが、自分達が無茶をした挙句に最年少の学は死にかけるし呪いは解けないし…という事態を招いてしまい本当に後悔した筈。加えて今日子さんは同世代の守や厄介がバタバタッと亡くなった所に長命で、自分だけが取り残されたような感じになってしまって、何でこんな事にって誰彼構わず恨みたい気分にもなっていた筈だから…。
折角黄川人に対する屈託の薄い五世代目の子供達が、憤りや憎しみとは違う所で戦おうとしているのに、自分が新しくこの家に来る子供に会ったら負の感情を伝えてしまうかもしれない…だったら会わない方が良いって判断してるんだろうな…。
と、いう訳で漢方も服用せず、静かに寿命を迎えようという決断をした今日子さん。子供達を見送ります。
隊長が学なのは初めてではありませんが、この子達、上の世代がいない状況での戦いはこれが初体験です。
そういえば今更ながら、学、踊ちゃん満ちゃんの素質。
一卵性双生児の踊ちゃん満ちゃんが全く同じなのは分かっていたけれど、学何でこんなに素質高いんだろう…（こら）。
「皆さん、くれぐれも無茶はしないようにしてくださいね」
「大丈夫だよ今日子さん！」
「今日子さんも無理はしないで…」
「ぼくが踊くんや満くんを必ず守るよ。安心して待っていてくれ！」
行き先は鳥居千万宮。
ラスト近くに二つの赤い火！これは色々期待できそう…（と、正直この時は浮かれました）。
今月の学への信頼感半端ない満ちゃん。
何故かこの後のスクショがないのですが（苦笑）、メモによると足軽大将相手は問題無し。順調に無限鳥居百へ到達。鉄クマ大将チームは一寸手番が狂うと苦戦する感じ。
そして踊ちゃん→満ちゃん→学という鏡を向ける相手の一方通行ぶりも相変わらず…。本当この子達大好き…と半ば浮かれながら赤い火タイム！。
先の親王鎮魂墓では取り逃がしていた「ツブテ吐き」Getは嬉しい。
槌系武器の入手率も八九寺家、高いんだよな…。
ここに来て若干成長に差が出てきたような気がする双子ちゃん。それはそれで寂しい…。
「ツブテ吐き」三個も要らないと正直思ったプレイヤー、此処で欲をかいて百から千へ。
だけど金トラ大将チームはキツい！赤い火とか気にしている余裕が全く無い…！
早速眠らされる学に踊ちゃん、神仙水。これで無事起きたものの、ガンガン攻撃喰らいます。
満ちゃんの回復が間に合ったから何とか踏み止まれた…！
術「牛頭丸」の他、「夢子」、「法輪の弓」、宝箱から「陸の首飾り」等を入手しつつ、討伐期間もあと僅かになった頃…。
相変わらず満ちゃんに鏡を向ける踊ちゃんにふふっとなりつつ、プレイヤー、多分これがラスト戦闘と、完全に油断して前列移動しての飛び蹴り進言採用しちゃったんですよね…。
結果全員が一列に並んでしまい、ここで金トラ大将の寝太郎！学と踊ちゃんが眠ってしまいます。
そして何とか寝太郎を免れた満ちゃんに手番が回る前に太刀風を連続で使われ、学が真っ先に撃沈。そして強制敗走…。
金トラ大将が寝太郎を使うとか、技風も土もあんまり高くない学には風の術は危ないとか…本当何で忘れてたの…。厄介の時みたいに絶叫する余裕もなかった…ごめん皆…。
八九寺家では強制敗走にしろ帰還にしろ、討伐を終了すると迷宮の入り口まで一気に戻って（帰還専用引波のお守りみたいなのがある設定）、其処からは徒歩…というイメージなのですが、自身も体力かなり削られている満ちゃんと踊ちゃん（しかも踊ちゃんは寝太郎の影響でまだ意識が朦朧としている）、学を抱えてよろよろ八九寺家に帰還するって事だよね…。パパ厄介がズタズタになった時の事、嫌でも思い出すだろこれ…（涙）
そして子供達がよたよたと帰還してみれば、八九寺家ではこうなっていて…。
本当酷い何だコレ（涙）。
双子ちゃん、帰宅してすぐ、今日子さんが如何いう状態なのかなんて慮る余裕もなく、助けてって縋ったんだろうな…。
学、１歳超えているし、厄介の様にこのまま死んでしまうかもしれない…。ただ、彼の時とは違い、今度の今日子さんには彼を確実に助ける手段を持っています。
八九寺家は末子相続で、今日子さんも余接ちゃんが戦死した時に最年少だったからこそ四代目の八九寺真宵となりました。だけどこの状況で彼女がその決まりに拘泥する訳もなく…。今日子さん、最後の最速の決断で学に当主を継承します。
「今日子さん…学さんは…？」
「…大丈夫。学さんは助かります。私が助けます」
「ありがとう…ありがとう、今日子さん…！」
「いえ、お礼を言うのは――――」
「？」
「？」
「…此方の話ですよ。貴方達も、少し休んでください」
もしかしたらイツ花、今日子さんの決断をこういう言葉で後押ししてくれたのかもな…。
四世代目の末子にして長女の今日子さん。
同世代の守と厄介が攻撃特化していた所に技水素質が優秀だった事もあり、サポートが主な役割の彼女ですが、実際はフィジカルが優秀で、男性陣同様に攻撃役にも向いていた子（晩年前線で戦っていたのはその所為）。ここぞという時の木霊の弓の眠り効果は本当に頼りになりました。
今日子さんは一見すると凄く落ち着いていて、実際冷静沈着に振る舞っているのですが、実際は心の火が高く、それを次点で高い心の土と日課の瞑想で落ち着かせているという、決して心底から冷静にはなれないタイプ。要所要所で感情的な方向に流されるような所があり、案外判断ミスも多かったりします。
そういう意味では実はママ余接ちゃんに似ている子なのですが、余接ちゃんが未来を見据えた選択が出来る強さを持っていたのとは違い、今日子さんは、特に当主を継承して以降、過去を顧みず未来を願わず、あくまで“現状”に対処する為に、大江山にいる朱点を打倒するという目標へ到達する為だけに行動する道を選びました。
目の前で母親を吹っ飛ばされて、その死に直面し、すぐさま当主を継承…という状況だったので、仕方がないのかな、とも思うし、目標に邁進している間はそれでもよかったのだろうけれど、その大江山越えを成し得た後に終わる事なく続いていた道を歩まなければならなくなって、今日子さんは本当に如何していいのか分からなくなっちゃったんじゃないかな…。
大江山での戦い方は、どれだけ守や厄介の意志があった所で最終決定したのは自分で、その結果学は死にかけ呪いは解けず…。しかもその守、厄介は山越え後にバタバタッと連続で亡くなっている訳で…、今日子さんきっと本当に辛くて、誰にも頼れなくて、弱音を吐けなくて、だからこそ、彼女は過去や未来にあえて目を向けず、“今日”だけを生きる様に戦い続ける事を選んだのだと思います（この辺り、皆を守ろうと戦い続けようとした厄介とは微妙に違う感じ）
それでも、自分の命が残り僅かになった頃に漸く、五世代目の子供達が自分達とは違う立ち位置で戦おうとしているのに気付いて、彼等に任せてみようと思えたのは多分彼女にとって救いになったのだろうと思います。
正直今日子さんに関しては、何を言ってもおかしくないというか…恨み言や後悔であってもそれはそれで納得だな、と思う所があったのですが、この、只々感謝を継げて亡くなるっていうのが…。
最後の最後に学を助けられた事が嬉しい、助けさせてくれてありがとうって言っているような気がして…もう…本当にもう…（涙）。
今日を生きる事しか、出来なかったけれども。
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