十代目当主・人識 その九
1031年
１月 地獄巡り
うわーんイツ花さん有り難う…！
実際のゲームとはやや順番前後しますが、新年早々から怒涛のイツ花≠昼子さまアピールタイム。
「…あ（言われてみれば、似ている…かな）」
「え、あ…はい。わ…かりま、した？」
識くん、勢いに負けて頷いてそう。実際の所、この子イツ花さんが言い出してなければ昼子さまとイツ花さんが似ているって気付かないままだったんではないだろうか。
では改めて、摘菜さまのお子のお出迎えです。
気性の激しい子から穏やかそうな子が生まれるのが地味に面白いな。
この家系の持ち味である攻撃系の値は優秀に思えます。打たれ弱そうなのもしっかり引き継いでいるけれど。育（そだち）と命名。性別逆になるけれど、物語シリーズの主人公と因縁のある元同級生・老倉育から命名。
職業は剣士。技風高めだし、風属性が付与された心渡を使いこなして欲しい（あと成長時に体水にボーナスが付くのが防御捨てているこの家系にはかなり有り難いんだ…）。
しかし、この心の素質はママ寄りに見えるんだけれど…それで“穏やかそう”って…彼の特技で早速騙されてませんかイツ花さん？（笑）
でも、彼女足利鷹比等親子を“似ている”って言うくらい眼力鋭いから、上辺を繕った程度では誤魔化されない気もするんだよな…。そういえばお祖父ちゃんにあたる潤は素質バーの見た目を裏切る心の成長したし(火がそこまで伸びずバー的には短めの土が高くなった）、そういう内面を見切ったんだろうか…。
グイグイ行くイツ花さん。さっきからテンション高めだな彼女。
心渡、蔵に仕舞ってあったのか…時々殺人鬼世代の誰か（理澄とか？）が手入れしてくれていたら嬉しい。
落ち着いている…！
何だろうこの子穏やか通り越して年長者の風格すら漂って見えるんだけれど（笑）。控えめに言って好きです。
「育と名付けられました。これから宜しくお願いします、火憐さん、月火さん」
「…育さん？」
「うん、育さん一択だね」
シスターズには育さんって呼ばれてそう。そして事故さえ起らなければ（そういって何度事故を以下略）朱点童子と相対する剣士になる彼に、もう一振り刀を作ります。
銘などは翌月に！
こちらは訓練の結果パート。
上が理澄→火憐ちゃん、下が出夢→月火くん。
決して悪くはないけれど、もう一寸行っても良かったかな…という気持ちがないでもない…というか。
ただ、こうやって健康度を目の当たりにしてしまうと、二人共きっと調子が悪かったんだろうなって痛感させられます。
出夢は健康度低下二段階目、理澄も健康度の低下が開始しました。
出夢は今月が寿命、理澄は一ヶ月後…。うわー嫌だよう…止めてくれよう…（涙）。イツ花さんが健康を祈ってくれたのに…。
一族誰しも健康度が減少を始めるとショックを受けるけれど、出夢や理澄に関しては尚更衝撃というか…。
今までの子達は、悲願達成の道を歩き続ける為にも“世代交代”が避けては通れないものだったけれど、髪を狩り切ったこの世代に関しては、子づくり（表現！）の時間を鍛錬という迷宮探索に使えばもしかしたら…があり得たんだよなっていう考えが如何しても頭の隅に残ってしまいます。交神回でも呟いたように、プレイヤーのスキルでは無謀な挑戦だと思うし、イズムリズムは平和な未来に生きる自分を想定していなくて、だからこそ真っ先に交神に赴いたんだって感覚は揺るがないのだけれど…辛え…。
イツ花さんも期待の火憐ちゃんの初陣は一寸待ってもらって、月火くんの指導をお願いします。
「訓練、指導…頑張れ…」
「うん。父様―――あのね、」
「？」
「あ、ううん、やっぱり良い。ばっちり指導するから！心配しないで！」
育さんの指導はママ摘菜さま。
お正月記念で各部門に20,000両ずつ投資。
シスターズのパパ達にはお薬を飲んでもらいます。
無理矢理飲み込んでるっぽいなあ、理澄…。
先月に引き続き用法を正しく守っている感のある出夢。案外律儀。
「兄上、平気…？」
「…大丈夫…最後、だし」
「出夢兄さん、理澄兄さん…あの、」
「うん、最後だ。最後…だな」
イツ花さんには心配されるけれど、ここで最後の戦いの端緒を開くのが出夢（そして理澄）のケジメかな…と思うんだ。
と、ここで…。
鬼朱点倒した後もそうだけれど、一族が討伐に出て初めて迷宮が姿を現すんだよね。八九寺さんち、髪狩り後即子づくり回（だから表現）だったから、ここで地獄の入口初お披露目です。
「朱点童子の庭…」
「…あそこに行けって言う訳か…」
出夢は後列に。健康度下がっても体力自体は識くんより上なのね…。
そして今回は三兄弟で討伐に行きます。
これまでずっと一緒に戦ってきた摘菜さまを外す編成にした事には悶着ありそうだけれど、お子の指導者が欲しいのは勿論、彼女本来ボス戦を見越して連れ歩くには危険な打たれ弱さなのでね…。識くんがおどおどしながらも討伐隊から外す旨を伝えてるんだろうと思います。
最終決戦の場所、未知の迷宮に突撃する訳だし、物語的な意味でも攻略的な意味でも、万が一を考えて年長者である彼女は置いて行こうと考えました。いや、勿論全滅すると思っていく訳じゃないけれど、何しろ八九寺さんち事故が多いので…（本当にな）。
「帰って、来ます。そ、その…た、多分…です、が」
「こういう時は“必ず”と言ってください！馬鹿正直にも程があります！」
「す、すいません…」
「本当にもう…。お願いですから…」
「はい――――その、帰って――――きます、必ず」
行くぜ、地獄巡り！
うわー黄川人だ。久しぶりー（棒読み）。
今まで放置していた事への腹いせか？寿命間近のイズムリズムを前に“時間はたっぷりある”とか…皮肉絶好調だなぁおい！（怒）
おや、赤い火来た！
何故か此処で何度も攻撃をミスる理澄。自分の事もそうだけれど、出夢が心配なのかもしれない。
識くんや出夢がフォロー。
そうこうしている内に朱の首輪編成と接触！
ここに来るに至って、このボーナス、次世代に取っておいても良いのかなと考えましたが、いいんだ解放しちまえ（扱い雑）。
吠丸さま、高位の神様なのに簡単に開放できるの不思議。
イズムリズムの体がまだ微妙に上昇を続けている一方、溢れんばかりで逆に心配だった識くんの心の水が枯渇。ど、如何した…？
吠丸様を見送って…。
賽の河原のお祖母ちゃんズにご挨拶。
今回の探索は次代の為に少しでも情報を集める…という意味合いもあるので戦闘を選ぶ、みたいな感じか。ってな訳で三途の渡し＆脱衣婆戦！
少し上の壱与姫下さい！
出夢の、進言が、マトモ！（其処か）
速さ・防御上げて行きます。
お、祖母ちゃんも対抗してきた？
イズムリズムナイス回避!（スクショのタイミングが絶妙過ぎて三途の渡しが消えているという…）
この後力士水何個か使って…。
反撃だ！
出夢の、進言が、マトモ！（二回目）
皆で格好いいなぁおい！
そしてこれで三途の渡し撃破！
最後にサクッと刺してもらって脱衣婆も撃破！
本当楽しそうだな黄川人。
ってな訳で氷雪針地獄にやってきました。
少しであっても体の値含めたすべての能力が上昇しているイズムリズムの成長。ここに至ってもまだ戦う意思を捨てていないみたいで涙出そうになるんだけれど。
そしてイズムリズムに少し遅れて成長した識くんが…。
奥義・創作猛毒刃を復活！
突然死した心の水といい（髪狩りしていた時は二桁ペースで上がっていたのに…）、形振り構わないような奥義を復活させたり…識くん、辛いんだろうなあ。お兄ちゃん達を殺してしまうのは自分だって思い詰めているんだろうか…。
この展開に一寸吃驚してスルーしちゃいましたが、青火で名槍雫石手を入手していました。あれ、結局出夢これ装備したんだっけ…？（こら）
ここからが赤い火タイムでゲット出来たもの。
何とか間に合った…！時間ギリッギリ！
太照天止まりました！（スクショにそんな気配の欠片もないの逆に凄いな）。
今回の作戦、出夢の万歳殺で倒す！
作戦とも言えないゴリゴリの力押しですが、弱点らしい弱点のない大百足がいる氷雪針地獄を選んだのはノーバフでも大ダメージを与えられる奥義を出夢が持っているから。氷ノ皇子、三途の渡しでもその威力は確認済み！
ってな訳で、ぶちかませ！
出夢が格好良すぎてプレイヤー辛いです！四桁ダメージ！
これ、常夜見をかけられている所なんですが、これをこれまで混乱系状態異常攻撃百発百中だった識くんが回避します！うわあ、この大事な局面でよくやった！体力減った出夢への回復がスムーズに行えるの大きい！
理澄の攻撃力も上げておきます。
いってえ…！
理澄がダメージ受けた途端に万歳殺進言引っ込める出夢。お前そういう所だぞ（好き）。
進言採用の連弾弓！
不動明、識くんには２確！怖え！
「ぼ、僕は平気、です！攻撃――――奥義、お願い、します！」
健康度４０まで低下しても万歳殺を進言してきたその心意気に応えて！
うわあまだだ…！元々のアタッカーである理澄や識くんで削り切れていない所為か…！
「人識、自分を優先して回復しろ！」
「え、で―――だけど、出夢兄さんが！」
「良いから！」
人識くんの体力満タン位に保っていないと大百足の攻撃喰らった時ヤバいと思っての優先回復です。
良かった大百足の前に理澄に手番回ってくれたから二人とも回復間に合った！正直ここで出夢が落とされるのも覚悟してました。
「倒れろ――――倒れろ！」
正真正銘、出夢の最後の一撃。これが…。
トドメ！
出夢と理澄の健康度の尋常じゃない健康度の下がりっぷり…。文字通り“命を削って”戦っていたんだろうな…。
ああああ…。
髪狩り世代となった十世代目の長男・出夢。
世代随一の素質の持ち主。槍使いの奥義を三つ創造し、髪狩り更には地獄討伐にまで活躍してくれました。
本当凄い子なんだよ…凄い子なんだけれど…。出夢、一寸見ないくらいにポンコツでもあったんだよな…。上位術をほぼ習得している癖に進言に並ぶのは白浪やらツブテやら…。髪と相対して“野分”と“火車”を出せる子、そうそういないと思うよ（笑）。このポンコツのお陰？か、能力は断トツにも関わらず、他の子達の進言が“出夢に鏡”一辺倒にならなかったのは面白かったなー。
初陣では潤の戦死を目の当たりにして、まあ…八九寺さんちには有り勝ちではあるのですが、決して順風満帆な滑り出しではありませんでした。
ただ、出夢には自分が一番上なんだから頑張らないと、という、最終的にパパ友くんが圧し潰される事になったプレッシャーとは無縁だったように感じます。これは出夢のスペックの高さというよりも、彼が長兄とはいえ双子で、同い年である弟の理澄の存在が大きかったんだろうな。此処が双子になったのは、単純に手数を増やしたい…という動機でしたが、こうなってみると同じ経験を共有している同い年の子がいる、というのは（兄と弟という立場とはいえ）、本当に良かったと思います。理澄がいなかったら、出夢のメンタルだっておかしな方向に行きかねなかったもんな…。ポンコツくらいで済んでよかったんだよ本当に（そうか？）
ここから一気に髪狩り戦績が並びます。体力もあり物理・術双方に耐性のあり、更に物理ダメージ全カットの無敵陣まで編み出した出夢は本当に頼れる壁役だったよね…。
理澄や識くんといったアタッカーが生きたのは、出夢の存在あってこそでした。
髪狩りも終盤に差し掛かったころに攻撃系の奥義を習得したの、数値的に条件を満たしたから、と言ってしまえばそれまで何ですが、もしかしたら出夢はこの頃から自分の命の使い所を考えていたのかもしれない。
本当に何考えているのか分からない出夢ですが、推測するに、根は凄く単純なんだろうな、と感じます。弟の理澄は勿論の事、摘菜さま、識くん。同じ時間を生きる事になった家族。皆良い子。大好き。彼等とならきっと戦っていける。ぼくは彼等を守ればいい。
何というか…本当にシンプルな感情で自信の持てる全能力を一つの事に振り切れる、そういう子なんだろうな。だからこそ、髪狩りの間は他の三人を信頼して壁役に徹していられたし、最後の討伐の地となった地獄巡りではアタッカーとして、これまでのポンコツぶりが嘘のようにまともな進言を繰り返して、特大火力の万歳殺をぶっぱなしていたのかもしれない。
これは本当、出夢だなあ、と思いました。
自分の心中を吐露するでもなく、ただ、目の前にある、自分がやらなけれならない事を完遂しようとする。
もしかしたら出夢には、見えていたのかもしれない。氷雪針地獄の先にある砂漠と、その中に立つ塔が。最後の戦いの場所が。だから、其処に行こうとしたのかもしれない。行きたかったのかもしれない。それが自分の役割だから。自分が平和な世界に行くのではなく、識くんや摘菜さまをその場所に連れて行く。それが、自分の仕事だから。
…まあ、来ますよね…。
これパパの方も良い所受け継いで、しかも両親の良い方ちゃんと表に出しているんだな…そりゃあハイパースペックにもなる訳だよ。
遺言でも結局何を考えているのか明確にしなかったブレないポンコツですが、出夢の強さは“同じ時を生きる大好きな家族を守る”。この一点に振り切っていたからこその強さ。
だから“八九寺家”という曖昧な概念には余り執着がないというか…ぶっちゃけ所、“これから”である子供達の行く末には興味が持てないんじゃないかな、と思う。
それは、彼等なら大丈夫だろうという信頼かもしれないし、本当に如何でも良いと思っているのかもしれない。うーん、分からん（苦笑）。
「ぼくは、理澄と、一緒…」
まあ色々小難しい理屈は付けられるんですが、此奴スペック高い癖に一人でやって行ける甲斐性が全く無いというのが大きいです。
正直出夢が氏神になってしまうと、その後の子が氏神になれるか如何かはかなり不安になるし…。理澄が傍にいないで誰が出夢に水菜を食べさせてあげるんだよ、という訳で氏神にはならない事にしました（そんなんで良いのか）。きっと、事前に理澄と話し合っているんだろうと思います。
本当にお疲れ様だったよ出夢…理澄もすぐに追いつくからさ…。追いかけるからさ…。少しだけ、待っていてね…。
行こう。それが、ぼくの。ぼく達の。
（行ってらっしゃい。そして、また何時か）
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