蒼天の秋-Blue Sky in Fall

1031年
　７月　白骨城


　最終決戦の地、修羅の塔へと足を運んだ八九寺さんちです。
　
　茨城大将に対しては手も足も出なかった…とまでは行かないまでもかなり苦戦。
　実力不足を痛感した月でもありました（あとプレイヤーのプレイスキルの無さ）。

　火憐ちゃん元服のお知らせ。うわあ、もうそんなになるのか…。

　交神の希望はありませんでした。自分達の代で悲願達成するという意思の表れなのかもしれない。


　新たな術の巻物を入手したことでイツ花さんからアドバイス。

　「え、いや…あの、そんな…教える、とか。で、出来る、か、なあ…」

　 　こよみんは喋りが下手なだけで案外教える事自体は上手なんじゃないかな、と思うんだけれど（元々出来る子ではあるし）、末っ子という立場に加えて姉兄のキャラが濃すぎて指導っていうのはピンとこなさそう。

　と、いう訳で（？）今月も男子が術を習得。
　ステータス画面のスクショを忘れていましたが、月火くんが壱与姫・梵ピン、育さんが石猿、こよみんが雷獅子・壱与姫を習得していました。


　

　 　強化月間のお知らせを間に挟みつつ…。

　今月でラストか…ラストだなあ…（涙）。

　健康度は黄色信号の30台。実際此処まで低下していると、起きているのも辛いのかもな…なんて感じたりします。

　

　神秘春陽湯で55まで回復。最後まで食後に服薬という方法を変えませんでした。
　こういう細部への拘り彼女らしい…。


　そして、今後どうするか…の決断です。

　「朱点に挑む時期、ですが――――年末、或いは年明けてから、を、そ…想定して、その…その、つもりで！今後の討伐を、計画、したい…計画、します！」

　八九寺さんちの悲願達成は1031年末か、或いは年明け辺り。現メンバーをじっくり鍛える方針で行きます。
　短期決戦に挑むにはプレイヤーのスキルの無さが余りにもネック。そもそもゲーム的に割り切ってしまえば、ここで焦る必要性は全くありません。

　ただ、それは今月が寿命の摘菜さまに死んでくれっていう決断と同義な訳で。

　「い、今だって！今だって、勝てる、かも！勝てるかも、知れないけれど！どれだけ研鑽を積んだ所で、きっと確証なんか持てない…そんな事は、分かって…だけど！それでも、僕は、と、当主！なので！」

　それでも、親世代の命ではなく、同世代の皆の危険を少しでも減らす方を選ぶしかないんだよなあ…。

　「私から提案…いえ、お願いがあるのですが」
　「えっ、あ、はい」
　「これから先、地獄に拘らず、他の迷宮に足を運んでください。鬼は多種多様な攻撃を仕掛けてきます――――経験は多い方が良い。対応の幅が広がりますから。例えば今月など、討伐先を白骨城にするのは如何でしょう。丁度強化月間ですし」
　「だ、だけど…あの、それ、では」
　「しかし母上、それでは確実に間に合いません」
　「…貴方、暦に逆らって地獄で朱点に突っ込んでいくつもりだったんですか？」
　「いえそれは…全く考えていませんでしたが」
　「そうでしょう。それが正しい選択です。ここまで来て、ここまで追い詰めたんです。今更一ヶ月二ヶ月急ぐ必要がない――――と、本来それは、私から言うべきでした」
　「そんな、正しい…とか。そんな、」
　「気にするな、と言った所で無理なのは分かっています。謝罪―――も、妙ですね、こういう時に、如何すればいいのか…（私は、一体、何を残して行けるのでしょうか）」
　「はい！はい！提案があります！」
　「ど、如何したの姉さん」
　「幻灯…摘菜さんの体調の良い時で良いから、幻灯撮りに行きましょう！」
　「あっ、そういえば先月、撮りに言ってないね？」

　 　八九寺さんち、当主の襲名時とその当主の健康度低下時が幻灯を撮るタイミングなんですが、プレイヤーは先月幻灯撮るのがっつり忘れていました。
　これを無理矢理こじつけると、識くんが亡くなって、同世代の面子が全員居なくなった状況で自分だけ下の世代の子と映るのは嫌なんじゃ…とこよみんが気にして黙っていた…とかなのかも。

　この幻灯から…。

　一人欠けてしまったんだなあ…。
　
　「………」
　「摘菜さん、私…余計な事…」
　「そんな事はないですよ。そういえば、彼も当主襲名直後に幻灯を撮っていなかったんですよね。忘れていたのか言い出せなかったのか――――そんな事を、思い出しました」

　そんな一幕がありつつ、きっと摘菜さまに見送られながら…。



　白骨城へ！





　赤い火もないのでサクッと夢残ヶ原を駆け抜けます。
　


　シスターズの活躍を目に焼き付けつつ…。




　
　アシゲの祭壇にて恨み足戦！

　火憐ちゃんが野分言い出した。ポンコツの血筋…！（笑）


　「花乱火の併せ、お願いします！」




　４人併せの８倍ダメージ！
　
　力溜めされるとひえっとなります（前にこれで戦死者出しているからね…）。

　お大尽さまは動じない。むしろやる気が失せてないか此奴。





　生真面目なこよみんの連発式で撃破！



　サクサク進んでテウチの祭壇。左右カイナ戦行きます！







　火憐ちゃんまたしても野分進言。





　火術進言は悪くないけれど、ここはもう一寸上位術での併せお願いします！



　月火くん固い固い。

　繰り返される野分進言。もしかして火憐ちゃん、この手の鬼（アンデット系というか、ホラー系というか）苦手だったりする…？

　「怖い、骨が動いているとか訳分かんない！」
　「いや姉さん地獄でこれよりよっぽど気色悪い鬼に正拳突き喰らわせてたよね？」
　「だってあれは骨じゃなかったし！」


　半泣きの長姉を除いた、男子３人の鳳招来の併せ！

　これが決まって左右カイナ撃破！



　上層階でも危なげく進めそうかな。



　育さん、こよみん成長。各パラメータもう一寸伸びて欲しいけれども…。

　時登りの笛有り難うございます！


　




　月火くん、奥義創造！
　水の月火舞か…。ぱっと見水の舞なのか火の舞なのかが分からない字面（頭悪い感想）。

　この勢いで英霊の間へ！


　





　この問い、先月修羅の塔入口で朱点童子から聞いたばかりの一族の正体云々…がそのまんまアンサーになってしまうな、と感じました。


　これ。

　所詮真っ当な人間でないからこその特別扱い…っていうのが短期間で突き付けられたなあ…。

　「（そんなの、今更だ。兎に角今は目の前の敵に集中…）」


　大江ノ捨丸戦！

　野分進言こそひっこめたものの、まだ本調子じゃない様子の火憐ちゃん。

　「ええぇ…巨大な髑髏とか有り得ない…」




　もう一回速鳥か、その前に石猿かと迷っているうちに梵ピン唱えちゃったの図（何で）。



　年下組は順当に石猿＆速鳥。あと一応育さんも後列に下がってもらいました。


　
　月火くんナイス回避…と思った直後に常夜見やられた！

　痛った…！



　仲間へのフォローを最優先にする火憐ちゃん。好き。

　育さん起点で鳳招来の併せ！





　連続攻撃怖え…けど月火くん固え（笑）。

　火憐ちゃんナイス手番！

　進言採用で体力回復してからの…。




　
　恒例、スクショのタイミングの全く合わない併せで捨丸撃破！





　ここで討伐期間終了。
　あれ、これで終わり？と、捨丸戦まで呆気ないくらいに攻略出来て吃驚ですが…帰らないとなあ…。
　


　うわーん（涙）


　十世代目の最後の一人、長女の摘菜さま。
　来訪時には気性が激しい所がある…と評された通りにあっという間にトップに躍り出た心の火が印象的でした。
　全体的な資質はパパ潤譲り。攻撃力と素早さに優れ、大抵の敵は一撃で屠れる一方で重防具を装備しても尚防御力最弱という紙装甲。ボス戦では危なくて前に出せない壊し屋でした（笑）。





　髪狩り世代なので、戦績は男子三人とほぼ一緒になります。打たれ弱い彼女ですが（何されても二確だった潤よりはマシだったけれど）、髪を相手取っても臆する事無く戦い続けてくれました。
　むしろ滅多な事では自分も周りも回復進言しないくらいだったもんなあ…臆さないにも程があるぞ（笑）。





　ボス戦では体力の無さもあってサポートに徹し…かと思いきや、飛んでいる敵以外には必中の奥義・大地震でダメージソースになったりもして、ただ守られるだけではなく、しっかり自分の足で立っていた印象があります。

　識くん最後の討伐似も彼女は付いて行きました。
　その時のプレイ記にも書いていますが、正直彼女は置いて行っても良かったと思うし、むしろ打たれ弱い年長者（更に数代に渡って寿命を全う出来ていないというジンクス持ち）を連れて行く意味ってプレイヤーにとっての感傷以外の何物でもなかったんだけれど…こう…如何組み合わせてもしっくりこなくて…。

　多分それは、自分が死ぬ寸前まで一族の為に戦おうとした人識君への好意と、家出待っている事に対する忌避だったのかな、と思います。元々自分の訓練期間にパパが戦死しているから、一度別れてしまったら最後、もう二度と会えないんじゃ…っていう不安が根底にあり、それが彼女を常に戦場に向かわせる原動力であったのかも。
　だから、ぶっちゃけた所人識君への好印象って、“彼が年下”っていうの大きかった筈。優しくて真面目な識くんの事を嫌う理由もないのですが、戦死は兎も角として、寿命では逆縁っていうのがこれまで八九寺さんちには無かったので、自分より後に死ぬっていう安心感があったと思うんだよね。まさか最後の屍になるかならないか…のタイミングで年下の子が先に寿命を迎えるとか思わないじゃないかよう！酷くない？！（突然の逆ギレ）

　寿命という如何しようもない壁に阻まれて、同世代の子全員“置いて行かれる”立場になってしまった摘菜さまなので、子供達に無理をさせてまで“生き残る”選択肢はなかったと思います。だけどさ…。

　これを聞いて、彼女は一人で家に居るの、きっと寂しかったんだろうな、と感じました。冷えるっていうけれど、四季の中で一番暑い時期よ、今？
　識くんが生きていたとしたら、彼に言ったんだろうと解釈できるけれど、これは最晩年を一緒に過ごした子供達に告げた思いな訳で。

思うように動かない体、薄れていく意識。寂しい。冷たい。怖い。だから、誰かに一緒にいて欲しい。

　弱音ともとれる言葉だけれど、何というか…“人間”だよなあと感じました。
　本来強い筈の年長者の弱さを知った八九寺さんちの現世代。俺達人間じゃないぜイエーイ！みたいな開き直りをせずに済むんじゃないかな。シスターズや育さんは勿論のこと、こよみんも生真面目だから変な風に拗れそうでさ…プレイヤー心配だったよ。何なら今も心配なんですが、人間じゃないと煽られ、それを補強する様な事を言われた直後に強さというよりは弱さ、人間っぽさを感じる言葉を子供達に残してくれて本当に良かった。


　髪狩り世代男子ズ全員氏神断ったので、彼女も推挙されます。
　




　パパ譲りの火の素質よ。
　同世代の子が割と水の資質が強めなので（多分大権現様の影響が強い）、尚更眩しいです。

　ところでこの氏神名。
　天遊とは物にわずらわされず、心にわだかまりがなく自然のままに自由であることであり、遊子とは家を離れて他郷にいる人、旅人という意味なのだそう。
　つまり、自由に心の赴くままに何処までも行ける存在…っていう解釈になるのかな？　何処にも行けなかった、最後まで家に取り残された子に冠されるものとしては皮肉が効いているようにも、願望が表に出たようにも思えます。

　まあ、とは言っても氏神にはしないのですが。
　きっと今頃、先に行ってしまった男子達を駆け足で追いかけて後ろからドつくくらいの事はしているんじゃないだろうか。何処にでも行けるなら、何処だって選べるなら、きっと識くんの傍を選ぶ。彼女はきっとそういう人。


　全く、貴方は生き急ぎ過ぎです！



　（何処までも自由に進めますように）





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